英検の級に届くための英単語対策
英検は、受ける級があらかじめ決まっている試験です。中学卒業で3級、高校在学中に2級、大学入試の優遇や英語科の推薦を狙うなら準1級。学年と時期に紐づいているので、「いつまでに、どの級を」という問いに先に答えが出ています。
そのため対策は、漠然と英語力を上げることではなく、次の一次試験の日付までに級の語彙水準に届くこと、という形をとります。
英検の級ごとに何語必要か
英検で級が上がるときに一番はっきり変わるのは語彙のレベルです。目安として語彙数はおよそ、3級で1,300語、準2級で2,600語、2級で5,000語、準1級で7,500語前後とされます。
準2級から2級への段差が大きいのはこのためで、多くの受験者がここで止まります。文法項目の増え方は緩やかなのに、要求される語彙はほぼ倍になるからです。
一次試験の大問1は語彙そのもの
筆記の最初の大問は、短文の空所に入る語句を選ぶ問題です。ここは推測が効きません。知っているか知らないかだけで決まります。2級で17問、準1級では18問あり、配点上も無視できません。
逆に言えば、対策の効果がもっとも直接的に出る場所でもあります。長文読解やリスニングの伸びには時間がかかりますが、大問1は覚えた語がそのまま点になります。
TOEICとは語彙の性格が違う
同じ英語試験でも、出てくる単語の世界が異なります。TOEICはビジネスの日常語に寄っていて、会議、発注、出張、請求といった範囲です。英検は学校教育の延長で、環境、社会、科学、文化、日常生活と幅が広く、準1級では抽象度も上がります。
両方を受ける予定なら、まず使用頻度の高い共通の語彙を固めるのが順番として合理的です。頻度の高い1,000語で日常英語の85%が埋まります。専門的な語はそのあとで足りる話です。
一次試験までどう計画するか
英検の一次試験は年に三回、六月、十月、一月ごろにあります。日付が決まっているので、計画は逆算で組めます。
- 三か月前:1日10語、5分。まず頻出語、次に級の想定語彙。
- 一か月前:同じセッションに加えて、週一回の過去問で形式と時間配分に慣れる。
- 直前の一週間:新出語は止め、復習だけにする。
最後の一週間に詰め込まないのには理由があります。新しく覚えたことの70%は24時間で消えるため、前日の暗記は試験会場まで持ちません。三か月前に覚えて四回復習した語は残ります。間隔反復が扱っているのはこの差です。
二次試験にも効いてきます
3級以上には面接があり、音読と質疑応答が課されます。ここで効くのは、黙読で意味が取れる語ではなく、口から出る語です。カードに音声が付いていると、覚える段階で発音も一緒に入るため、面接での立ち上がりが変わります。
English Progressは6,000語を使用頻度順に並べ、各カードに音声を付け、復習を自動で配置します。1日5分で、級の語彙を計画的に積み上げられます。
準1級はなぜ急に難しくなるのか
2級から準1級への段差は、他のどの級の段差よりも大きくなっています。2級までは高校の教科書の延長で届きますが、準1級の語彙は新聞や大学の教材の水準に入ります。必要語数の目安は2級で五千語、準1級で八千語前後です。三千語の差が一段のあいだに詰まっています。
しかも増える三千語の性格が違います。日常語ではなく、抽象名詞と派生語が中心です。implement、substantial、advocate、deteriorate。文章の中で意味を推測しにくい語ばかりで、知っているか知らないかで決まります。この段では読書量では追いつきません。語彙を直接やるほうが早く着きます。
派生語をまとめて取る
英検の語彙問題は派生語を好みます。analyze、analysis、analytical、analyticallyのどれが入るかを問う形です。四つを別々に覚えると四回分の労力がかかり、しかも試験では混同します。
語幹でまとめて、品詞ごとの語尾を規則として覚えるほうが確実です。-tionは名詞、-icalは形容詞、-lyは副詞。この規則は英検の出題範囲のほぼ全体に効きます。単語カードも語幹ごとに一枚にして、文の中で品詞を判断する形にしておくと、そのまま大問1の練習になります。